日本古来の美、額、表装、表具に見る匠の技
本来額の役目は、飾られる本体を引き立たせることにあります。上質な素材も縁どる額が見劣りすれば折角の作品も色を失ってしまいます。常に名脇役としてのみ存在感を発揮します。本体に合わせて趣を変えるのが額の特徴です。日本的な美しさと技術に裏打ちされた表装、表具の職人技も洋式化の進む現代にこそ価値があります。古来より受け継がれてきた伝統の技術を守ることは、日本の美を残すことにも繋がります。
洋式化が進むなかにあって、表装、表具は新たな転換期を迎えています。従来の仕様と美しさを残しつつ、和モダンなセンスに加え和洋折衷な新しい風を取り込んでいます。
古き良きものを仕立て直し大切に使い続ける心は日本人の持つ美徳でもあります。総ては職人の経験と技術に託されているのです。生活のなかにちょっと贅沢な趣のある空間を誂えて下さい。